【メンバースピーチ 歌田勝弘L】
「最近思うこと」
元 味の素社長・経団連副会長
昨年10月名古屋で、生物多様性国際会議が開催された。
40億年位前に地球上に生物の原始体が出現し、進化、絶滅など変化しながら、今日の姿になった。現在の色々な事象は歴史的産物であって、我々は子孫の為にも変化、イノベーションをする責任がある。
①冷戦解消後はアメリカ的自由主義と資本主義一本であったが、最近は社会主義市場経済の中国や、中進国が台頭して来て多極化した。
②現在の中東、アフリカの政変は主役不在で、ネットを駆使する多くの市民の蜂起で、従来と全く違う。
③世界の金融体制は実体経済に比べ金融流通資本が過大になり過ぎ、エネルギー、農作物まで投機の材料となり、一部の人達だけが大金持になり、大多数の人が大被害を受けている。見直しが必要ではないか。
④日本の政治について国民の不信感が強い。総理大臣が1年以下で交代しては会社なら保てない。ローマ人の物語の著者塩野七生さんは《亡国の悲劇とは人材が欠乏するからではなく、人材を使いこなすメカニズムが機能しなくなるから起きる》と書いている。私は一例とし参議院制度、小選挙区制、首相の選出方法などを再検討し、明確な将来ビジョンを出すことが必要だと思う。
これからの日本は少子高齢化、生産人口の減少、少資源は必至であり、そして自信を失っている。
私は高い文化や価値観を持った日本人の質の良さや、安全・安心な物づくりの評価など、日本の特質を大事にしながら、1945年の焦土から日本が立ち直ったように、この危機をチャンスにしなければならないと思う。特にこれからは知的創造力を育て、科学技術や、ソフト、サービス分野で世界に飛躍してほしい。
どうか皆様の若い力で奮起して戴き、日本が孫・子の代まで栄えますようお願い致します。
ピアノ演奏 相川陽子さん
春によせて
≪メンデルスゾーン:春の歌 グリーグ:春に寄す シンディング:春のささやき≫
幹事報告 加藤光晴L
* 新焼岳災害・ニュージーランド地震支援に3万円の拠出を決定(3330-A合同)